
軽井沢プリンスに到着したのはいいものの、避暑地のお嬢さん方のサイン攻めに合うわけもない僕は、出口を間違えた後にアウトレットモールでうっかり洋服買いたくなったりしたうえに(買ってません)、イーストとウエストを間違えて、汗だくでコテージエリアを巡回するホテルスタッフに救出されて試乗会に到着しました。汗だくです。涙目です。
今年最大のお目当ては、後述する「廉価版EVO」だったのですが、テストライドの準備をした僕が最初に乗って出かけたのは「CAAD8」です。なぜか、CAAD10もSUPERSIXも素晴らしい自転車なのですが、店頭で最もご質問を頂くのはCAAD8です。これから自転車生活を始めようと考える方々にとって、エントリーモデルは最も重要でありながらも、インプレに乏しいと言われます。
錦織はチャンスがあれば、全モデルに乗ります。そして、どちらかといえばエントリーモデルにかける時間のほうをできるだけ長めにとりたいと考えます。レーシングモデルはそれぞれに明確な個性があるものが多く、あるものは極端なメッセージ性すら有しています。が、金額的な制約の枷を持つエントリーモデルは、ある程度の時間とシチュエーションを変化させて乗ってみて、「なるほど」と思わされることが多いのです。
さて、CAAD8に関しては、2011年モデルまでと2012年モデルからでフレーム内容が大きく変わっています。(2013年は変更なく継続する形です)
2011モデルはしなやかなバックステイが、エントリーライダーの長時間ライドを助けるかのように働き、シンプルで細身の線のなかに、「ここまではしっかり」「ここからはしなやか」という切り替えを内包していたように思います。エントリーモデルと言っても、アルミフレームに移行したばかりの年代のフレームとはレベルが違うほどの完成度でした。
これが、2012年モデルになって同じプロダクトネームを継承しながらも大きく変化しています。現行のCAAD8は、CAAD10そしてSUPERSIX EVOにも共通するコンセプトが引き継がれています。CAAD8は価格帯から考えると軽量で剛性も高いフレームですが、それだけでなく微細な振動を減衰しつつも、乗り手に路面状況を伝えるだけの「硬さ」を残している点が秀逸です。バイクの振りやすさは、低重心フレームの代名詞ともなったGIANT TCRに軍配が上がるかもしれません。フレームとしてのタフネスさとバランスではTREK2シリーズも秀逸ですし、ANCHORなどの同価格帯は剛性の高いカーボンフォークで構成されるハンドルの安定性が素晴らしいです。
しかし、現行CAAD8の他社にない特徴となるのは、設計者が確信犯的に「レーシングバイク」としての味付けを隠したことにあると僕は思います。CAAD8とCAAD10の共通コンセプトはシートチューブ/トップチューブ/シートステイの集合部にあります。カタログなどでも多くは語られていないようですが、シートステイとトップチューブは溶接を介しているとはいえ、お互いが支えあい、横方向のねじれを完全に抑えこみつつ、縦方向のベクトルを上手く分散しています。
専用の冶具を介して溶接を行うにしてもコスト増になるのは確実な溶接です。しかし、この方法がCAAD10で確立され、CAAD8にトップダウンされたからこそキャノンデールのアルミモデルは「アワーグラスシートステイ」から一歩進化したと言えます。
到着初日は自由時間も長かったので、CAAD8/TIAGRA仕様に乗って、登りも下りも含めた1時間半のライディングを一人で楽しみました。走り続けていると、新旧含めたCAAD8ユーザーさんが105やアルテグラに換装したり、ホイールのグレードアップを計画する気持ちが再確認出来ます。
エントリーグレードのなかでも前述した各社のバイクは魅力的ですが、「次」をチラつかせつつ、乗り手を成長させるバイクというのは CAAD8ならでは と感じます。
ほめてばかりも難ですので、私見ですが、かねてから減点に感じていたところをひとつだけ。初期設定のタイヤが他の部分と比較して、大きく足を引っ張っているように思います。他がいい分だけ、あまりにも惜しいのです。空気圧を調整しても、どうにも「ここ!」というグリップ感が得られず、踏み出しにおいてもタイヤが足を引っ張っている部分がわかってしまう。それだけがちょっと残念なんですね~。
まぁ、重箱の角をつつくような私見ではありますが、競合するエントリーグレードモデルでもう少し良質なタイヤ装着をしているモデルも有るゆえに感じたままを書きました。
逆に言えばタイヤ変えるだけで化けるし、ホイール変えると大化けするのが確実です。
また2013年から登場するフラットバーモデルも大人気確実でしょう。全くそのままのCAAD8フレームでフラットバーからはじめて、後々ドロップにできますから!しかも、このフラットバーモデルは前傾姿勢の度合いがドロップとは異なることまで検討に加えて、サドルを厚めにしています。それにステムも長めにしてくれているところが◎(フラットハンドルの場合、少しステムを伸ばしたほうがポジションを出しやすいのです)
おっと忘れるところでした。TIAGRAモデルは129000円に価格変更されています。(12年より1万円値下) これは、2012年以上に人気が出そうです。メーカーホームページの一部が海外仕様と同じ画像になっていますが、日本国内流通モデルはシマノパーツにて構成されています。(FSAクランクとかではないです~)
2013 CAAD8 6 TIAGRA \129000 ジェットブラック/レッド/グレイ

2013 CAAD8 6 TIAGRA \129000 REP(マグネシウムホワイト)
2013 CAAD8 7 SORA ¥99000 チャコールグレイ
2013 CAAD8 7 SORA ¥99000 マグネシウムホワイト/レッド

2013 CAAD8 6 TIAGRAフラットバー ¥119000 RAW(ブラッシュアルミ)
2013 CAAD8 7 SORAフラットバー ¥89000 ジェットブラック/グレイ







